Q&A キャスティングってどうやって決めているんですか?

永田:すばらしい。そこでちょっと横に引っ張っちゃいますけど、今の『MUSIC SHARE』はキャスティングが命だと思うんです。さっきの現場では12人くらいのスタッフがいらっしゃったけど、キャスティングは誰が、どういうふうに決めているのか?というのがひとつ。
もうひとつは、地上波の音楽番組のミニチュアレベルになりがちだってすごく核心的なことをおっしゃったけど、そういうレベルだと、自分の知り合いとか〝友達の友達〟を呼ぶことになっちゃいますよね。そうならないための集め方、新しい音楽を常日頃知るためにどういうふうに努めているんだろう? 2点、今のタイミングでうかがってもいいですか?

本田:キャスティングは私がひとりでしています。ものすごく気を遣っています。友達で〝この人〟というのはもう出てしまったのでいなくて(笑)。

一同:(笑)。

本田:あとは自分が〝ああ!〟と思った人たちを誘っています。HPを見てContactの欄からメールを送って。本人から返ってきたり、マネージャーさんからご返事をいただいて出ていただく。〝もうこんな!こんなで!こんな良くしたいんで!!〟みたいな、そういう熱いことをいっぱい書いて、それで出てもらっています。

永田:そこまでたどり着く前は、なんかの情報のカケラから検索していく感じですか?

本田:そうですね。海外の人が「日本のクールなシーン」というテーマで書いているブログがあって、そこはよく見ています。あとは好きなイベントのキャスティングを参考にしたり、インスタグラムも、友達が「このバンド良かった」と言っているやつとか、そういうのも見つけたらすぐに調べて、いろいろなところから(集めるようにしている)。DJをやっている友達は、ジャンルにこだわらずすごく耳が早い。そういう人たちに聞くこともしていますね。

関口:最初にその辺の話を聞いたときに、何がびっくりしたかって、一般の人が手にしようのない特別な情報源を持っているイメージだったのが、ただのメールの体当たりなんです。

一同:(笑)。

関口:なんで相手が受けてくれるかというと、彼女は聴いた音楽への感動力が大きいんですよ。そこがちょっと、素人と違うと思う。音楽をやっている人間だからこそ、すごさが分かるというか、感動できる。それが彼女のキャスティング力の特別な部分かもしれない。変に醒めた感覚で事業展開的にっていうのだとこのペースは無理かもしれないよね。